YAMAICHI ALPS | 農家直送 お米と野菜

2024/02/01 13:14


今では、食卓に並ぶお米の3分の1を占めるほど人気のコシヒカリですが、なぜこんなに人気になったのかご存知ですか?
実は、コシヒカリが誕生したのは戦後、昭和31年に遡ります。

コシヒカリの誕生

戦後、食糧難によるお米の生産拡大のため、丈夫で生産高が期待できる品種改良が進められました。その中で開発されたのが、コシヒカリです。コシヒカリは、稲の丈が長く、藁を加工するのにも便利でした。藁で縄を作ったり、俵を作ったりする用途に用いられました。我が家でも、収穫した野菜を束ねたり、お正月のしめ縄にしたり、今でもかなり重宝しています。話はズレますが、米所あるあるなのか、長野では神社の片隅などで相撲の土俵をよく見かけます。この土俵の俵も、コシヒカリの稲で作られています。

話を戻します。コシヒカリは、その甘さと粘り、つやや香りと食味が逸品であることが特徴です。しかも、冷めてもその食味が落ちないため、おにぎりやお弁当向きです。そして、あまり知られていませんが、長期保管しても食味が落ちないという特徴もあります。通常のお米は、収穫して次の初夏頃には食味が落ちてくるのですが、コシヒカリは極論古米でも美味しいです。出来の良い年の古米は、新米より美味しいかもなんて年もありました。

そんな「質」が良いコシヒカリですが、稲の丈が長い分、成長する過程で稲が倒れてしまい、「量」をあまり作ることができませんでした。

コシヒカリの生産量

しかし、転機です。昭和57年、生産過剰となったお米の生産量を抑制するために減反政策が取られると、「量より質」が重視されるようになり、食味の良いコシヒカリが一躍主流となりました。農機具の機械化や生産管理の技術も進化し、今では全国米作付面積の3割を占めるダントツ1位の人気品種です。そしてここ長野でも、コシヒカリは、米作付面積の7割を占めています。

長野県のお米の生産量は、全国13位と微妙な立ち位置…。ですが、注目すべきは「10アールあたりの収穫量」。10アールといっても、中々ピンとこないかもしれませんが、10アール=1000平方メートル=約30mx30mの正方形です。この一定の面積の収穫量は、全国1位!そして、一等米の比率も長年全国1位をキープしています。つまり、くず米が少なく、品質の高い美味しいお米が多いということです。品質で勝負です。(※参照

一等米:整粒値が70%以上、水分量が15.0%程度、被害粒、死米、着色粒、異種穀粒及び異物(死米7%以下、着色粒0.1%以下、もみがら混入量0.3%以下、麦混入量0.1%以下、その他0.3%以下、異物0.2%以下)が検査基準をクリアしたもの


近年は全国各地、様々な品種が出ていますが、THE王道のコシヒカリは、なんだか日本の歴史を感じますね。
多くの人に愛されるコシヒカリ、また原点に戻って噛み締めてみるのもいいですね。


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